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専門治療で開業する時に考えたい5つのこと(歯科編)

専門治療で開業する時に考えたい5つのこと(歯科編)

医科には、内科、外科、耳鼻咽喉科などいくつもの診療科目があります。さらに細分化をしたら、数え切れないほどあります。(標榜できない診療科目も含む)

しかし、歯科はどうでしょうか?歯科以外にないと思っている方も多いはずです。
実際には、歯科にも多くの診療科目があり、歯科医師ものそれぞれ得意とする専門治療があります。

今回は、専門治療で開業する時に考えておきたいことをご紹介します。

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目次

歯科の種類

歯科には、開業する時に標榜できる4つの診療科目があります。

・一般歯科
・小児歯科
・矯正歯科
・歯科口腔外科

純粋に歯の治療を指すものと、歯の治療に関連する治療を意味するものとあります。それぞれの診療科目がどんな治療を意味しているかをご紹介します。

一般歯科

一般歯科は、総称として標榜されることがほとんどですが、虫歯と歯周病を治療します。

最近では、歯科全体が予防医療に力を入れる傾向にありますが、まだ予防より治療を希望する患者様の方が多いため、多くの患者様が来院されます。

小児歯科

成人前の成長過程にある、小児を専門に治療を行います。乳歯からの生え変わりや、歯並びなど大人とは口腔内の環境が違うことが特徴です。

さらに、治療だけでなく、ご両親に虫歯予防やブラッシングの指導を行うなど、適切なアドバイスを希望されることがあります。

矯正歯科

いわゆる、正しい噛み合わせにする(矯正)治療を行います。

噛み合わせが悪いことで、体全体の健康状態に影響するといわれ、子供から大人まで世代に関係なく、治療を希望される方がいます。

また、特徴としては顎が変形していることが、噛み合わせに影響していることがあるため、顎関節の治療が必要になるケースがあります。

歯科口腔外科

医科の外科の一部とも言われる口腔外科は、外科的処置(手術)を要する治療を行います。外科的処置が行えるのは、口唇・舌(前)・口底・顎関節のみに限ります。

先天性、外傷や感染症など後天性による奇形の治療や、悪性腫瘍の治療も対象となるので、開業する歯科医院というよりは、総合病院にある診療科目の一つというイメージが強いです。

その他

標榜できる診療科目以外からも、代表的なものをご紹介します。

審美歯科

歯を美しくすることを目的とした治療です。
例えば、歯を白くするホワイトニング、歯の並びを整える歯列矯正などがあります。

口元の印象を変える治療ですが、美容整形とは異なります。

歯内療法

歯の根元には、血管や神経があります。虫歯などによる感染や炎症によって、痛みをともなったり、歯に亀裂が入るなどした場合に治療を行います。

根管治療ともよばれ、歯の土台となる部分を治療することで、根本的な原因から歯の治療を行います。

歯の根元は、体の全身状態も左右すると言われ、細菌の感染などリスクが大きいため、医療機器だけでなく、診察室全体の衛生面にも配慮が必要となります。

専門治療は開業リスクが高い

専門知識を活かして、歯の治療を行うことは強みにもなり、開業するメリットもあるように思えますが、日本ではまだまだリスクの方が高いとされています。

歯科治療への意識が低い

実は、日本人の歯に対する意識が、アメリカよりも低いことはご存知でしょうか?
虫歯予防は当たり前ですが、噛み合わせや歯並びが悪い場合には、すぐに矯正歯科に相談をして、治療を始めます。

ここまでするには、いくつか理由があります。

まず1つは、医療費が高いことです。日本でもそうですが、歯の治療では保険適用外で高額となるケースがあります。アメリカでは保険制度も充実していないため、さらに高額となります。

そして、就職試験の合否にも影響します。歯並びが悪い人はだらしのない人というイメージを持たれること、歯のケアを身だしなみの一つと考えるからです
文化の違いはありますが、こうした意識の違いもあり日本では予防もケアも浸透していきません。

専門的な治療の必要性は、理解されにくいので開業するリスクがあります。

治療費が高い

歯の治療には、歯の詰め物やホワイトニング、矯正、治療に使う医療機器など保険適用されないことが多くあります。保険適用内で済ませようとすれば、十分行き届かないこともあります。

専門的な治療となれば、さらに高額治療にもなる可能性があります。

開業時に考えたい5つのこと

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専門治療の歯科医院は、開業のリスクが高いですが、治療方針を明確にして建物や医療機器などを決めることで、上手く軌道に乗せることも可能となります。

場所を選ぶ

開業する場所を選ぶ時に、通常の歯科医院と違うのは、専門治療を必要としている人が必ずしも近くにはいないということです。

歯科医院を開業する時、一般的には郊外の住宅地や、ビジネス街などが候補地として挙げられます。虫歯や歯周病は通院も必要となるので、可能なら自宅や職場の近くでと考えます。

しかし、専門治療が必要な人は、歯科医院では治療ができないなどの理由から、あえて専門治療の歯科医院に来院することが考えらえます。

・駅近く
・郊外より都心や市街地

遠方からの来院も考えて、アクセスの良い場所を選ぶことがポイントになります。

規模を考える

専門治療となれば、一人の患者様の治療時間も長くかかります。1日に治療できる人数を考慮して予約制での治療が妥当だと考えます。

歯科医師が一人であれば、ユニット台は1台で問題ありませんし、診察室の広さも求められません。

建物を建設するというよりは、ビルのテナントぐらいが適度な広さとして良いと考えます。

必要な医療機器の選択

広さを求めない代わりに、スペースを活かすことを考えなくてはいけません。そのために、医療機器の選択しなくてはいけません。

専門治療に必要な医療機器を優先するのはもちろんですが、滅菌器やレントゲンやCTといったものは、スペースを考えて大きさなどを考えて購入してください。

院内感染

最も重視しなくてはいけないのが、院内感染です。治療が特殊なため、通常の治療より衛生的な歯科医院作りを心がけてください。

ユニット台やモニターなどは、表面から感染する恐れがあるので、抗菌タイプするなど対策が必要です。
口腔内を治療した治療器具の洗浄、消毒は徹底すること。

あとは、患者様やスタッフが外からウイルスを持ち込むこともあるので、床や壁壁、インテリアの清掃はこまめに行いましょう。

院内の感染対策は、患者様もよく見ています。こうしたことも口コミで伝わりやすいので、注意しておきたいことです。

内装の印象

来院から、診察室へとスムーズな移動ができるように、動線を患者様目線で考えてください。診察室は患者様が一番長く過ごすことになるので、開放的な窓にしたり、壁紙の色が癒し効果があるタイプを選ぶなど、過ごしやすい空間作りを目指してください。

周辺の歯科医師との繋がり

専門治療を行なっていることを、少しでも多くの人に知ってもらえるように、周辺の歯科医師または、学会などで繋がりを作ることも必要となります。

専門治療で予約制となれば、患者様は知らないことも多いので、治療を必要する患者様を紹介していただくことが最も有効な集客となります。

また、繋がりができることで、ご自身の知識を知ってもらうきっかけにもなり、より良い治療がていっ患者様に提供されるようになります。

まとめ

パース

専門治療で開業する時のリスクやポイントについて、ご紹介しました。

少しずつ日本でも虫歯予防やケアすることの意識が高まってきています。患者様の求めるニーズが変われば、専門治療を標榜する歯科医院への関心も高まってきます。

まだ、特別な歯科医院というイメージはありますが、期待のできる分野ですので、ぜひ開業も考えてみてください。

 

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