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クリニック・医院の床材は3つのポイントから選ぶ

クリニック・医院の床材は3つのポイントから選ぶ

クリニックを建設するためには、選択と決断を迫られることが多くあります。
医療機器の選抜はもちろん、色や使用する素材も決めなくてはいけません。壁や床がその代表的なものとなります。

今回はその中から、「床材」についてご紹介します。
どういう性質が必要で、色が良いのかを一緒に確認してみましょう。

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目次

なぜ、靴を脱ぐの?

クリニックに行くと、「なぜ靴を脱ぐの?」と疑問に思ったことはありませんか?

土足のまま入れるクリニックもあるのに、不思議ですよね。

実は、靴を脱ぐクリニックには、ある共通点があります。それが「数十年前に建設されたクリニック」だということです。

ひと昔前の日本では、まだまだ道路が舗装されていませんでした。そのため、患者様は履物に土が付着したままクリニックに来院されます。

ご存知の通り、土の中には虫や細菌など、様々なものが存在します。これらが治療中の患部に入ったりすると、別の病気を発症してしまったり、院内でウイルス感染してしまう可能性がありました。

そのため、クリニックでは、入り口で靴を脱いでスリッパに履き替えてもらいました。

しかし、今では逆に、そのスリッパが問題視されるようになりました。誰が履いたか分からないスリッパは不衛生であり、こちらも院内感染の原因になってしまいます。

こうした場合、クリニックの入り口は一段高くなっていることがあります。30cm程度の高さでも、高齢者は転倒する恐れがありますし、車椅子の障害となってしまいます。

こうした背景があることと、道路が舗装されたこと、院内を消毒・衛生に保てるようになったことで、靴を履いたままでも問題ないと判断するクリニックが増えてきました。

クリニック・医院の床材に求める性質について

クリニックは、診察、治療を行う場所なので、衛生的に保たれることが必須となります。しかし、逆に、患部からの血や液体がこぼれたりするなど汚れてしまうケースがあります。

そんなクリニックの床材として、求められる性質がこちらになります。

耐薬品性

クリニックでは、様々な薬品を扱います。誤って床にこぼしてしまった場合、使用する床材によっては、色が変色したり、膨張したりします。見た目の印象も悪くなりますし、床が凸凹すると、患者様が転倒する原因にもなります。

耐摩擦性

床が傷む原因の一つに摩擦があります。人が歩くことで少しずつ床の表面は削れていきます。表面が削れてしまうと、床材の持ってる性質は役目が果たせず、劣化していくばかりとなります。

人の歩く頻度が高いほど、摩擦で擦れる部分は多くなります。

耐水性

基本的にはクリニックで使用する床材は、水を弾くものとなります。水がこぼれた場合や雨の日には、床が濡れたままとなります。

いつまでも水がある状態は、患者様が転倒しますし、床材にもよくありません。

クッション性

小児科や産婦人科などは、小さな子供がはしゃいでしまうことがあります。転んだり、物にぶつかったりと非常に危険です。そのため、転んでも衝撃を和らげることができるクッション性のある床材を選択される、医師の方もいらっしゃいます。

クリニックで使われる床材

クリニックサポート

では、実際にどんな床材が使用されているのか、ご紹介します。
代表的なものとなるので、これ以外の床材を使用されるケースもあります。

ビニル床シート

シート状床材と呼ばれ、塩化ビニル樹脂を基材としています。
特徴的な性質としては、耐薬品性・耐摩擦性があります。また、耐水性も期待ができる床材です。

その種類は、3種類あります。

・クッションフロア
発泡層と呼ばれる層があるので、遮音性や衝撃吸収性に優れています。小児科医が待合室に使用するケースがあります。

・長尺シート
表面が硬いので、重たい荷物やインテリアを置いても、床が凹むことを抑えることができます。こちらは、院内でもレントゲン室や書庫に使用されています。

・ノンスリップシート
特徴としては、滑りやすい場所を滑りにくくする性質が期待できるので、安全に歩けるようになります。例を挙げると、住宅の外階段や浴室の床などのように、水に濡れることが前提である場所が挙げられます。

院内では、処置室などでも使用されています。

ビニル床タイル

「Pタイル」という呼び方に馴染みのある方も多いかと思います。こちらは、「プラスチック系のタイル」になります。

硬質材の塩化ビニルを使用しており、タイルのように一定のサイズで用意されます。一般的なサイズとしては、30cm角から45cm角があります。

床には、タイルのように1ずつに並行して貼っていきます。よく見かける場所としては、スーパーの冷蔵商品が陳列された床です。ビニル床タイルには、耐摩擦性、耐久性があります。

種類は、こちらの3種類になります。

・ホモジニアスビニル床タイル
クリア層・印刷層・バッカー層からなる複数構造になっています。柔らかくて、割れにくいものです。ただし、気温や室温の変化に弱いので、寸法の変化率には注意が必要です。

「印刷層」呼ばれる部分があるので、デザインが比較的多く、バリエーションを楽しむことができます。

・コンポジションビニル床タイル
対照的に印象になりますが、単層なので摩耗に強い性質があります。さらに、メリットとして、床が摩耗してきても柄が擦り切れることがほとんどありません。

デメリットとしては、欠けやすく、複雑なデザインカットが難しいところです。


・置敷ビニル床タイル
ビニル床タイルを、ピールアップ形接着剤で固定し、置いて並べるものをいいます。ワックスやメンテナンスが不要となるのが特徴です。

最近では、オフィスや会議室などで使用されることが増えています。剥がして張り替えることもできるので、摩擦の多い部分など用途に合わせてタイルの組み合わせを変えることもできます。

ラバータイル

床の仕上げ用とされる内装タイルです。主に使用される素材は、天然ゴムや合成ゴムです。

ビニル床シートやビニル床タイルとは違った弾力性があるので、歩いている時の感覚も違うとされます。

コストはやや高めで、輸入のため納期に時間がかかることがあります。使用する場合には、早い段階で手配することをオススメします。

この他にも床材はあるので、ご自身の希望を伝え、業者に探してもらうこともできます。ご相談ください。

場所に合わせて適した床材

パース

使われる床材でも少しご紹介しましたが、同じ院内であっても用途や場所によって適した床材が違います。

ここでは、さらに詳しく適した床材をご紹介します。

待合室

一般的には、ビニル床シート、ビニル床タイルが使用されます。
院内で最も多くの人が使用する場所なので、摩擦しやすい場所でもあります。メンテナンスが不要となる、置敷ビニル床タイルを使用することも良いのですが、日々の清掃のことを考えると、ビニル床シートやビニル床タイルの方がベストだと考えます。

また、クッション性のあるタイプを選んで使用すれば、お子さんや高齢者の患者様の転倒防止にもなります。

診察室・処置室

診察机や処置台などを置く部分にはビニル床シートが適しています。

薬品や水に濡れてしまうので、対応するものを業者と相談してください。

廊下

院内では、検査やリハビリのために、移動される患者様もいます。そのため、クッション性のある素材が適していると考えます。
ビニル床シートはもちろんですが、タイルカーペットの使用も適しています。

まとめ

いかがでしたか?
床材にも様々な種類があり、性質があります。

意外と床の汚れは目立ち、摩擦した部分も気になります。

選ぶ際には、床材の性質の他に、メンテナンスの仕方や頻度についても確認しておくことをオススメします。

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