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ビニールカーテンの使用について注意したい3つのこと

ビニールカーテンの使用について注意したい3つのこと

新型コロナウイルスの感染予防対策として、クリニックでも様々な対応に追われています。
主に行われているのは、マスクや消毒を徹底して飛沫や接触による感染を予防するものです。

クリニックではそこに加えて、受付にビニールカーテンを設置しています。これは、マスクで防ぎきれない空気中に漂うウイルスからの感染予防を考えての対策です。

このビニールカーテンはとても考えられていますが、実は火災時にトラブルの原因になるといわれ、問題になっています。

一体どんな問題があるのか、また回避する方法についてご紹介します。

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目次

ビニールカーテンを使っていますか?

新型コロナウイルスの流行により、クリニックではこれまで以上に感染予防対策がされるようになりました。

スタッフのマスクの着用や消毒の徹底は、医療機関において当たり前のことですが、人が触れる物への消毒、密閉空間を避けるための換気など、さらに注意をはらっています。

そんな中で、これまでと違うものとして登場したのが「ビニールカーテン」です。主にクリニックの受付に天井から吊るすような形で設置がされています。感染予防対策の一つであることは分かりますが、実際にどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

ビニールカーテンのメリット

スタッフ、患者様ともにクリニックでは全員がマスクを着用しています。これによって唾液などによる飛沫感染を防ぐことができます。しかし、ウイルスは人から人への感染だけではありません。空気中にも漂っていたり、仮に感染してる人がいたらその人が触れた物にも付着していることがあります。マスクだけでは対応しきれないことがあります。

まずは、クリニックにウイルスが持ち込まれないことが先決ですが、ウイルスは目に見えるものではありませんから、少しでも距離を取り接触を避けることが得策です。

これらを可能にできるのがビニールカーテンです。スタッフと患者様が適度に距離を保ちながら、会話をすることができます。完全にクローズしているわけはありませんから、診察券や会計のやりとりもスムーズに行えます。

ビニールカーテンのデメリット

適度に距離を保ちながら受付業務をすることはできますが、やはり違和感はあります。

そして、患者様に高齢者が多い場合には、聞き取りづらいという声もあります。

「聞こえないのでは?」と、ビニールカーテンの隙間から話しかけてしまう患者様もいらっしゃいます。

透明で相手の顔を見て話していますが、どうしても一枚壁があるような感覚があります。

また設置する際に、取り付けが甘いと落下してくることも考えられるので、十分に注意して設置をしてください。

実は火災の危険あり

メリットもデメリットもそれぞれにありますが、現時点ではクリニックの受付に必要なものには変わりありません。

しかし、これまでの感染予防対策の中で、ビニールカーテンがトラブルの原因となっていることが報告されています。

トラブルの原因になっているのは、火災に関することです。消防庁や各行政機関からもビニールカーテンの取り扱いについて、注意喚起するお知らせや動画が作成され、広報やWEBサイトに掲載されています。

スプリンクラー問題

どこのクリニックにも天井にスプリンクラーが設置されています。

スプリンクラーの問題として、2つのことが挙げられています。

一つは、火災時にスプリンクラーが作動をしないということです。天井にあるスプリンクラーは、室内で火災が起きただけでは作動しません。燃えた時の煙を感知して作動します。

つまり、ビニールカーテンが障害物となり、スプリンクラーが煙を感知しないことが考えられるのです。

二つ目は、燃え広がる火を鎮火できないことです。スプリンクラーは煙を感知した後、火を鎮火させるために水が散水されます。しかし、煙を感知して水を散水しても、ビニールカーテンが障害となり火元まで届かないのです。

火災時の問題として二つのことが考えられるため、スプリンクラーや消防用設備の障害となる場所にビニールカーテンを設置しないように、行政などから注意喚起がされているのです。

燃えやすい

ビニールカーテンの素材にもよりますが、基本的に燃えやすい素材が使用されています。

現在、新型コロナウイルスの感染予防対策として様々な素材のビニールカーテンが流通していますが、カーテン用に作られたもの以外は燃えやすいという情報があります。

購入される際には、素材や性能についても詳しく調べておく必要があります。

一度火がついて燃え始めると、一気に広がってしまい被害を拡大させてしまうケースもあるので、十分に注意してください。

消防法に違反する

他のクリニックやスーパーなどでも見かけるようになったビニールカーテンですが、実は消防法に違反するケースがあることを知る人は少ないのではないでしょうか?

消防法には、「防災規制」と呼ばれるものがあります。不特定多数の人が出入りする施設や建築物で使用されるカーテンやじゅうたんは、防災性能基準の条件を満たしたものを使用するように定められています。

つまり、ビニールカーテンの大きさや設置される場所によっては、防災性能基準を満たす必要があるのです。すでに使用しているクリニックがほとんどだと思いますが、一度消防署に相談してください。

実際のクリニックの受付では、2〜3枚に分かれたビニールカーテンを使用しているところが多いようです。

安全に使用する方法

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問題点を理解した上で、安全に使用する方法について考えていきましょう。

素材を選ぶ

最初に考えて欲しいのは、ビニールカーテンの素材についてです。

素材を選ぶポイントは、「引火点・発火点・自己消火性」です。こうした性質に優れている素材としては、ポリ塩化ビニール製、ポリカーボネート製が挙げられ、燃えにくいとされています。

詳しい製品情報については製造者に聞くことが一番ですが、市販のビニールシートには、(公財)日本防炎協会が定める防炎性能基準に適合していると、認定された製品があります(ラベルの貼付あり)。現在しよういているビニールカーテンもラベルがあれば基準をクリアしているということで、安心して使用することができます。

燃えやすいものを置かない

大前提として、火気の近くには設置しないでください。また、電灯の周辺は熱くなり燃えることがあります。こちらにも設置しないでください。

クリニックでは受付での使用になるので、蛍光灯の位置を確認して火災にならないように設置しなくてはいけません。火災の危険を感じる時には、フェイスシールドやアクリル板を使用することで感染予防となります。

防災設備の位置確認

ビニールカーテンを設置する位置と防災設備の位置を確認してください。いざという時に障害になっていないか、もしくは消防法に違反していないかなど、思いのほか取り扱いに注意することが多くあるので、一度、設計士や消防署に相談して素材選びから相談されることをオススメします。

まとめ

クリニックでも使用されているビニールカーテンについてまとめみました。

手軽で誰でも簡単に取り扱えるものですが、意外と危険性があることが分かりました。

患者様を安心させるために、いち早く取り入れたクリニックも多いはずです。

最初は、こうした情報もありませんから、気になった方から相談して改善することをオススメします。

また、冬の到来によって、インフルエンザの予防接種を始めたクリニックも多いはずです。風邪症状の患者様も合わせて、こうした場面でもビニールカーテンが必要となるので、合わせて対策をしていきましょう。

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