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オンライン診療の本格導入を考える4つのこと

新型コロナウイルスの流行により、医療体制も変わりつつあります。

一つ大きく変わったことを挙げるなら「診療の在り方」です。

これまではどんな状況であれ、処方、検査などを希望する場合はクリニックにて医師の診察を受けることが絶対条件でした(一部例外あり)。

しかし、コロナ禍において感染の拡大を防ぐために来院を必要としない「オンライン診療」が認められました。

特例と位置づけられた「オンライン診療」ですが、2022年4月より施設基準などが整備され診療報酬点数に加わることとなりました。

実際に本格的に導入を開始しているクリニックもあり、これまでの診察、治療、処方の流れが大きく変わりつつあります。

オンライン診療が通常となれば、患者様にとっては通院の手間がなくなり、自分の都合で診察が可能となるからメリットは大きいです。

クリニックにとっては、本格導入するメリットはあるのでしょうか?考えなくてはいけない問題ではないのか?

今回は、すでに本格導入しているクリニックがどのように行なっているのか、気になる点をご紹介していきます。

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目次

2022年4月以降のオンライン診療にて

これまでは「コロナ臨時特例」として、通院ができない、控えたいという患者様をオンラインで診療した場合、初診で「214点」の算定が認められていました。

今後は、2022年4月の診療報酬点数の改正によって、オンライン診療の新施設基準が設けられたので、基準を満たし届けを出せば初診で「251点」の算定が可能になります(これまでの方法でも「214点」の算定はできます)。

コロナ禍のスタート時は特例であり、クリニック、患者様ともに戸惑っていましたが、現在では日常的に対応が可能となっています。

施設基準について

新施設基準についてご紹介します。

ポイントとなるのは「情報通信機器を用いた診療」ということです。

・クリニック以外の場所で診療を行う場合

・対面診療にも対応ができること

・対面診療が困難な場合に連携のとれる医療機関を紹介できる

施設基準には、情報通信機器での対応はもちろん、これをメインとするだけでなく、対面診療となった場合に対応できるかも含まれています。

オンライン診療はどのように行なっているのか?

特例でなくなれば、始めてみようと思う医師の方もいらっしゃるはずです。

施設基準を踏まえて、また自由診療としている場合もあるので、現状をご紹介します。

全てがスマホ、タブレット、PCで完結する

クリニック側、患者様側のどちらも情報通信機器にて受付から会計まで完結します。

ここでいう情報通信機器とは、スマホ、タブレット、PCのことを指しています。いずれかであれば、双方とも特別用意するものは必要ありません。

ただし、オンライン診療が中断してしまわないように、推奨するOS、Wi-Fi環境であることを事前に確認していただくことは必要となります。

アプリは不要

専用のアプリが必要のように思われますが、アプリは使用しません。アプリの場合は、開発、維持するために多額の費用が必要となるので、クリニック側の負担が大きいです。

医師の対応のみスタッフは不要

診察は予約制です。ネット上で患者様が選択して診察の予約を取ります。電話対応される場合は除いて、スタッフの負担はありません。

医師と患者様がダイレクトに繋がるので、待ち時間なく苦情もありません。

平日遅く、土日対応

クリニック以外の場所での診察も可能なので、平日遅い時間、土日の対応もできます。これによって、これまで取りこぼしていた患者様の診察も可能になります。

※診察時間の変更申請が必要な場合があります。確認をしてください。

保険診療は処方箋を郵送

薬に関しては、処方箋が必要となります。この場合、対応としては処方箋を郵送しています。処方箋には有効期限があるので、この問題をクリアする対策が必要です。

また、クリニックによっては、宅配便で届けるというサービスを実施しているところもありますが、この場合は自由診療のクリニックが行なっています。

気になる保険とお金事情

クリニックサポート

オンライン診療で最も問題視するのは、保険証の確認と支払いに関することです。

直接、会わないことがメリットですが、会わないことでより不安視されることがあることを忘れてはいけません。

保険は問診票と共に確認

初診の患者様には、スムーズに診察ができるように問診票をお願いします。

このタイミングで保険証を確認するようにしましょう。タイミングを逃すと確認を忘れがちなのが保険証です。

直接会わないのですから、保険番号、記号、番号など間違いがないようにしてください。

自由診療をメインとする場合

自由診療は保険適用外の診察、処方となるので、保険診療よりリスクが小さいように思われますが、そうではありません。

保険診療によって設けられているルールが外れるわけなので、大量に処方することも可能です。検査や治療ができませんから、処方に力を入れがちです。

見た目では分かりませんが、支払いはできるのか、悪用しないかの見極めは必要です。

クレジット決済

クリニックの窓口でも増えてきたクレジット決済が、オンライン診療では必須になってきます。決済が完了しなければ処方も準備しませんが、ここでも番号や名義など丁寧な確認が必要になってきます。

利用している患者様

これまでは、新型コロナウイルスの感染予防として活用される方がほとんどでした。しかし、今後はそれ以外の活用を期待される患者様もいらっしゃいます。

取り入れやすい診療科と、そうでない診療科と分かれそうですが、下記の3つに該当する方が患者様となりそうです。

治療を必要としない

経過観察は必要ですが、治療がない人が利用しています。仕事が忙しく通院が難しい患者様は多くいらっしゃいます。経過を伝えるだけの診察を、ストレスに感じている患者様もいらっしゃいます。

長期的に服用が必要

例えば、花粉症やメディカルダイエット(GLP-1)、美容目的など長期的な服用を目的とする病気、治療があります。

保険診療の場合には、一度に処方できる日数に制限があるので、その範囲内で処方されます。自由診療であれば、サブスクリプションとして薬を届ける方法を取り入れています。

通院しづらい症状

診療科、診療内容によっては、通院しづらい症状の患者様がいらっしゃいます。

最近では、AGA(男女)、ED、低用量ピルなどを希望される方が増えていますが、通院には抵抗があると感じている患者様も多くいらっしゃいます。

これまでは、ビルの中など大勢に紛れて通院ができるようなところにクリニックを開院していましたが、今後はもう一つ選択肢としてオンライン診療ができれば、通院が必要ないだけで患者様は安心して治療を受けることができます。

一度も会わないことの不安

パース

初診からオンライン診療が可能となる場合「一度も会わない患者様」が増えるということです。特例から新設となりますが、課題があることを忘れないようにしてください。

他人の保険証

これから増える可能性としては「他人の保険証」で診察を受ける人です。

なりすましは悪用ですし、また家族が困っているからと自分の保険証を使うなど悪意なく利用することも考えられます。

マイナンバーカードへの登録など、保険証も変わりつつあるので、今後の確認方法については課題があります。

滞納

基本的にはクレジット決済なので、支払いがされないということはありませんが、滞納者がゼロということは考えられません。

決済されたのに、残高不足、他人のクレジットということもあるので、支払いに関しては窓口以上に慎重になる必要があります。

まとめ

オンライン診療の導入についてご紹介しました。

現状、対応についてはクリニックによって違いがあります。

コロナ禍においては、これまで通院されていた患者様が利用するということで、リスクも小さなものでした。

今後は、対象者を増やすことを考えると、初診から会わないというのはリスクは大きくなります。

オンライン診療の導入には、この違いはしっかり考えておく必要があるので、しっかりご検討ください。

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