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アフターコロナ時代のクリニック建設で考える4つのこと

この夏、新型コロナウイルスの感染が増加しています。5類になったといっても、猛威を振るっていることが分かります。

新型コロナウイルスの流行から数年が経ち、私たちの生活様式は大きく変化しました。特に、日々患者様と接するクリニックには、感染対策と効率的な運営の両立という新たな課題が突きつけられているのではないでしょうか。

これから開業を考えている先生、またはリニューアルを検討中のクリニック経営者にとって、アフターコロナ(もしくは with コロナ)時代のクリニック建設は、従来とは異なる視点が必要不可欠です。

今回は、コロナ禍で変化したクリニックの在り方と、これからのクリニック建設において重要となるポイントについてご紹介いたします。

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目次

コロナ禍でクリニックはどう変わったか

目に見える変化:設備面での対応

コロナ禍において、クリニックの物理的な空間は大きく様変わりしました。まず目につくのは、待合室の座席配置です。
以前は効率を重視して座席を詰めていた空間が、今では患者様同士の間隔を十分に確保するレイアウトへと変更されています。

受付カウンターにはアクリル板が設置され、スタッフと患者様の間に透明な壁が立ちはだかります。一見冷たい印象を与えそうですが、実はこれが双方の安全を守る大切な盾となっているのです(現在は無くしているクリニックも増えています)。

また、院内のあちこちに配置された消毒液も、新しい風景として定着しました。患者様やスタッフが頻繁に手指消毒を行えるよう、戦略的に配置することが求められています。

そして、目には見えませんが、空気の流れを制御する換気システムの強化も、多くのクリニックで進められています。「密閉」を避けることが、安全な医療環境づくりの鍵となっているのです。

人の対応:スタッフの新たな役割

設備面の変化に伴い、クリニックのスタッフの皆様の役割も進化しています。マスクの常時着用はもちろんのこと、来院される患者様の検温や問診の徹底など、感染対策の最前線で奮闘されています。

大きく変化した点では、オンライン診療の導入でしょう。対面での診療に加え、必要に応じてオンラインでの診察を行うことで、患者様の利便性向上と感染リスクの低減を両立しています。この新しい診療スタイルは、スタッフにとっても初めてのことであり、今後の応対についてのスキルアップになっているはずです。

見えない変化:経営面での課題

残念ながら、コロナ禍はクリニックの経営面にも大きな影響を与えています。多くの医療機関で患者様数の減少による収益低下が報告されており、さらに感染対策にかかる費用の増加が経営を圧迫しています。

しかし、辛い状況の中で始まったオンライン診療の導入が、新たな収益源としての可能性を秘めています。場所や時間の制約を超えて患者様とつながることができる、この新しい診療形態は、アフターコロナ時代のクリニック経営における重要な選択肢となるといわれています。

これからのクリニック建設で押さえるべきポイント

1. 人の動きを賢くコントロール

アフターコロナ時代のクリニック設計で最も重要なのは、人の動きを適切にコントロールすることです。これは、スタッフと患者様双方の動線を最適化することを意味します。

まず、スタッフの動線設計では、バックヤードと診察室の効率的な接続が鍵となります。

例えば、スタッフ専用の出入り口を設けることで、患者様との不要な接触を避けつつ、スムーズな移動が可能になります。また、更衣室や休憩スペースの適切な配置は、スタッフの働きやすさと感染リスクの低減に直結します。

一方、患者様の動線設計では、受付から診察室、会計までのスムーズな流れを作ることが重要です。待合室を分散配置したり、可能な限り一方通行の動線を設けたりすることで、患者様同士の接触機会を減らすことができます。

効率的で安全な動線設計は、スタッフの業務効率向上と患者様の安心感になり「感染対策がされたクリニック」としても評価が上がります。

2. 空気をクリーンに保つ

目に見えないウイルスにどう対策をするのか、空気の管理は極めて重要です。

今後、高性能な空調システムの導入は、単なる温度管理だけでなく、空気清浄機能も備えたものが求められます。

さらに一歩進んで、紫外線殺菌装置の設置を考えている医療機関があります。人体に害のない波長の紫外線を用いることで、空間内の細菌やウイルスを不活性化することができます。

また、診察室ごとに換気システムを独立させることで、万が一の感染症患者様の来院時にも、院内全体への拡散リスクを最小限に抑えることが可能になります。

3. クリーンな状態を維持する

清潔さの維持は、医療機関として当然の責務ですが、アフターコロナ時代においては、その重要性がさらに高まっています。

抗菌・抗ウイルス素材の活用は、その一例です。頻繁に人の手が触れる場所、例えばドアノブや手すりなどに、これらの素材を用いることで、細菌やウイルスの繁殖を抑制することができます。

また、清掃のしやすさを考慮した設計も重要です。凹凸の少ない壁面や、隙間の生じにくい床材の選択は、日々の清掃業務を効率化し、より高い清浄度の維持につながります。

最新技術の導入例として、自動清掃ロボットの活用も注目されています。人手を介さずに定期的な清掃を行うことで、スタッフの負担軽減と清潔さの向上を同時に実現できる可能性があります。

4. 非接触・自動化でさらなる安全性向上

人と人との直接的な接触を減らすことは、感染リスクの低減に直結します。そのため、可能な限り非接触・自動化の要素を取り入れることも考える必要があります。

例えば、自動ドアの設置は、ドアノブを介した接触感染のリスクを大きく減らします。また、手をかざすだけで操作できる水栓やエレベーターボタンなど、タッチレス機器の導入も効果的です。

さらに、AI や IoT を活用した予約・受付システムの導入も検討するのもおすすめです。スマートフォンアプリなどを通じて、患者様自身が予約や問診票の入力を行えるようにすることで、受付での滞留時間を大幅に削減することが可能になります。

パンデミックに備えたクリニック建設を目指す

クリニックサポート

今回のコロナ禍の経験を踏まえ、将来起こりうるパンデミックにも柔軟に対応できるクリニック設計が求められています。具体的には、以下のような要素を取り入れることで、より強靭なクリニック作りが可能となります。

  1. 可変性のある空間設計: 感染症の流行状況に応じて、待合室や診察室のレイアウトを柔軟に変更できる設計を心がけましょう。
  2. 緊急時の動線変更: 感染症患者様と一般の患者様の動線を完全に分離できるよう、予め代替ルートを確保しておくことが重要です。
  3. 遠隔医療対応の IT 環境: 高品質なオンライン診療を行えるよう、安定した通信環境と専用のスペースを確保しましょう。
  4. 感染症専用エリアの確保: 緊急時に即座に転用できる感染症専用の診察・処置エリアを設けておくことで、迅速な対応が可能になります。

まとめ:安全で効率的なクリニックづくりのために

アフターコロナ時代のクリニック建設は、患者様とスタッフの安全を最優先しつつ、効率的な運営を可能にする設計が不可欠です。感染対策と快適性、そして経営効率の向上を両立させることが、これからのクリニックに求められる大きな課題となっています。

建設業界においても、コロナ禍を経験して考え方が変わり、設計に対しても最新の技術と豊富な知識を用いています。作る側、使う側、どちらも安心・安全で、なおかつ効率的な医療環境の実現に向けて、考えていくことができたら、良いクリニック作りができるはずです。

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