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歯科医院の診察室は4つのポイントで考える

歯科医院の診察室は4つのポイントで考える

歯科医院の診察室と聞くと、複数のユニット台があり、患者様とスタッフが入り混じっている様子をイメージされるのではないでしょうか?

医院より患者様とスタッフが共有するスペースが多く、動線をきちんと整えておかないと、トラブルや医療事故の要因となってしまいます。
そこで今回は、歯科医院の診察についてポイントをご紹介します。

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目次

歯科医院の診察室の特徴

冒頭でもご紹介しましたが、ほとんどの歯科医院ではユニット台が複数台あります。もちろん、パーテーションで区切るなどをして最小限のプライバシーは守られています。

ではなぜ、診察室に複数のユニット台を設置して治療をするのでしょうか?それは、効率よく治療を行い、一人でも多くの患者様の治療にあたるためです。
歯科の治療は、歯科医師のみができることと、歯科衛生士が行ってもよい治療行為があります。

・詰め物の型取り
・歯石除去
・ブラッシング指導

こうした治療行為は、歯科衛生士でも行うことができるので、その間に歯科医師は別の患者様の治療を行うことができます。

日本の歯科医院の8割が、このスタイルで診察室を作り治療を行っていると言われています。

動線で分けると、診察室のタイプは2つ

冒頭にも書きましたが、診察室内は患者様とスタッフが入り混じっています。こうした状況を嫌がる患者様は少なくありません。

実は、歯科医院を開業する時に、診察スタイルを明確にすることで動線が決まります。それによって、2つのタイプの診察室を選ぶことができます。

動線を共有しない診察室(動線分離型)

診察室内で患者様と動線を共有しないためには、診察室への入口がポイントとなります。

通常、診察室への入口は1つですが、これでは動線を共有することになるので、直接ユニット台へと案内します。こうすることで、患者様と動線を共有することがなくなります。

また、診察室それぞれに入口を設けることで、個室とすることもできます。

動線を共有する診察室(セミオープン)

こちらは、診察室の入口が1つであり、通路を患者様とスタッフが行き交うタイプです。
広い診察室にユニット台を複数設置して、パーテーションで区切ります。

パーテーションの配置によっては、一部を個室のようにすることもできます。ユニット台を設置してしまうことから、あとで位置を変えることはできないので、設計の段階で設計士に相談してください。

診察室を4つのポイントから考える

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診療内容や方針によって、診察室のタイプは別れます。
どちらを選んでも間違いはありませんが、こちらの4つのポイントから、それぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。

プライバシー

動線を共有せず、診察室を個室にした場合のメリットは、やはりプライバシーが守られることです。パーテーションで区切るといっても、数メートル離れたところには、別の患者様がいます。

自分の治療内容が聞かれたり、逆に聞こえたりしてしまいます。また、他人の治療を見てしまい不安になる方もいます。個室にすることで、こうした心配事を解消することができます。

逆に、デメリットとしては、一対一となる状況が怖いということです。壁紙の色にもよりますが、圧迫感があります。必要以上に声も聞こえませんし、音もしないので怖いと感じてしまいます。
特に、小さなお子様を治療する時には配慮が必要となります。

個室が好ましい治療

通常の治療でも、個室を希望される患者様もいますが、治療によっては個室の方が適していることがあります。

・インプラント
・矯正
・根管治療

上記のような治療は、感染予防も必要ですし、長時間となる可能性があります。動線を共有しないことで、個室とした治療室の1つを、特別な治療を有する場合に使うことができます。

安全面

動線を共有することでのメリットは、患者様の状態を把握できることです。治療中に具合の悪くなった患者様に、いち早く気づくことができます。個室になるとドアやカーテンで閉めてしまうことで、気づきにくい状況をつくってしまいます。

では、動線を共有しないことで、メリットはないかといえばあります。消毒作業であったり、感染予防は共有しない方が衛生的に保つことができます。動線を共有している時は、患者様が誤って、消毒した医療機器に触れてしまうことが考えられます。

診察室内では、走ったり暴れることはありませんが、患者様、スタッフを問わず人とぶつかってしまうことがあります。転倒したり、使用する材料や医療機器を落としてしまうこともあります。
通路の幅にも配慮しておきましょう。

スペースの確保

建物やテナントの規模によって、診察室に使用できるスペースは限られてしまいます。動線に関わらず、プライバシーや治療の両方から、スペースについては悩むところです。

・ユニット台の数
・隣との距離
・通路の幅

一般的にどれぐらいのスペースを確保する必要があるのかを、ご紹介します。
・動線を共有しない診察室(個室の場合)
入口から横幅は約3m
処置台から、ユニット台までは、約90m

・動線を共有しない診察室(パーテーション2枚使用)
パーテーションの間を約2m
背後や処置台までは、約1m

・動線を共有する診察室(パーテーションにようる区切りのみ)
1台のユニットに対して横幅は約2m
背後が通路となるので約1.5mのスペースが欲しい

予防や手術室を別に設ける場合には、規模にもよりますが診察室と別にすることが適していると考えます。

カウンセリングルーム

こちらも余裕があればとなりますが、カウンセリングルームを1室設けることを考えてみましょう。初診や具体的な治療の説明(手術など)を行う時に使用します。

なぜ、治療をするユニット台ではなく、カウンセリングルームなのかという点で疑問に思うかもしれません。

これは、患者様の目線で考えてみると分かることですが、治療するユニット台に座っていると、意外と緊張するものです。待っている時、治療中もです。

そんな状況で、症状や治療について質問をされたり、説明をされても上手く伝えられなかったり、聞きたいことを忘れてしまうことがあります。

カウンセリングルームといっても一室設ける必要はなく、診察室から近い場所に場所を確保するだけでも問題ありません。

診察室からの動線

診察室がメインとなりますが、歯科治療ではレントゲンやCTの撮影が多くあります。これは、見えない部分(根管)や詰め物などの確認をする必要があるからです。撮影する医療機器は、頭部を撮影するだけなので、体全体を撮影するものと比べたら、小さくて場所はとりません。

患者様を誘導するのに、診察室より近いところに配置することが適しています。こちらの動線も合わせて考えたいですね。

まとめ

パース

診察室について、動線から考えたポイントをご紹介しました。

診察室は、患者様とスタッフが共有する部分が多いので、そこを分断してしまうのか、共有するかを悩むところです。
治療や院内感染など考えるべき点やポイントはありますが、まずはご自身が目指す治療や方針を明確にすることです。

それによって、設計士や業者などがアドバイスをしてくれます。
これは、開業への第一歩です。

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