開業を目指していた医者にとって自分の病院がオープンするのは何よりの喜びです。1つの夢が叶ったという達成感がありますよね。
自分が経営する病院は出来るだけ長く続いて欲しいものです。
しかし、せっかく開業したにも関わらず、集患が上手く行かずに悩む人は少なくありません。病院は地域の人の健康を守るもので、人々の生活の中で欠かせません。それにも関わらず経営が上手く行かないこともあります。
カフェやレストランなどのお店が新しくオープンしたら気軽に足を運びますが、病院はそういった感覚で立ち寄るものではありません。だからこそ集患に力を入れなければ最悪の場合医院を閉めなければいけなくなる可能性もあります。
集患できない病院にはいくつか共通点が見られます。集患できない原因が分かればその対処法を考えて実行することで集患の問題も解決するはずです。
そこで今回は集患できない病院によくある原因6つをまとめました。
また、集患できる病院にするための方法についてもご紹介します。集患にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
病院が集患に力を入れるべき理由2つ
患者さんを増やす対策を実行する前にまずは病院は集患に力を入れるべきという意識を持つ必要があります。
集患をする必要性が分かっていれば自ずと対策にも力が入るはずです。そこで病院が集患に力を入れるべき理由を2つまとめました。
経営を成り立たせるため
病院が集患に力を入れるべき理由はなんと言っても経営を成り立たせなくてはいけないからです。病院は毎月色々な支出があります。
テナントを借りていれば家賃、スタッフの人件費、毎月のリースの支払いなど全て合わせればかなりの額になるでしょう。
経営を成り立たせるためには毎月これらの支出を上回る収入を確保しなければいけません。患者が集まらず、収入が少なければせっかく始めた病院も閉めなくてはいけなくなってしまいます。
病院は患者が減少しやすいから
集患に力を入れるべき理由として病院は患者が減少しやすいというものもあります。
現時点である程度患者がいても、その人たちが引っ越して遠い地域に引っ越してしまえばあなたの病院には来なくなってしまいます。
いくら長い間かかりつけ医だったとしても遠くからわざわざ来ることはほぼありませんよね。
また、病院には高齢者もよく来ますが、単純に亡くなってしまうことで患者数は減少します。
このように病院は患者が減りやすいという特徴があるからこそ常に新規の患者を増やす努力をすべきなのです。
そもそもクリニックがあることを認知されていない。病院が集患できないよくある原因6つ
患者が多く月の収入も多い病院もある一方で、なかなか集患できずに悩む病院もあります。患者が少ない病院には共通する原因がいくつかあります。
そこで病院が集患できないよくある原因を6つまとめました。
そもそも認知されていない
集患できないのはそもそも認知されていないからかもしれません。
病院の存在を知らなければ病気になったときに行こうと思うことはもちろんありませんよね。
自分では看板を出したり目立つようにしているつもりでも、地域の人に気づかれていないこともあります。
この場合は地域での認知度を上げることができたら患者さんが増える見込みがあります。
予約しにくい・できない
病院を選ぶときの基準には色々なものがありますが、予約がしやすいかどうかは意外と重要視されます。
サラリーマンなど忙しい人が多い都心部では特にこの傾向が強いです。こうした人たちにとって予約が簡単に出来ればスケジュールが調整しやすいのでとても助かります。
しかし、予約をそもそも受け付けていなかったり、予約が電話でのみしか受け付けていないと手間がかかるのでネットで簡単に予約できる病院に流れることがあります。
ネット上に十分な情報がない
最近は病院を探すときにネットが使われることが多いです。
特にパソコンやスマホをよく利用する世代にこの傾向が見られます。
そのときにネット上にあなたの病院に関する情報が十分にあれば行こうと思ってもらいやすいですが、情報が少なかったときは決め手に欠けて他の病院が選ばれてしまうこともあります。
集患の入り口を増やすためにもネット対策はしておくべきでしょう。
医師の説明が不十分
病院を選ぶときの一番の決め手になることといえばやはりお医者さんが信頼できるかどうかでしょう。
自分の体を診てもらうからこそ信頼できるお医者さんがいる病院に行きたいものです。
そのため、医者が診察のときにこちらが納得するように説明してくれなかったり、関係ない話ばかりしたりしていたら信頼に欠ける医者だと思われて行くのを避けられてしまいます。
また、利用した人から悪い口コミが広まることでまだ来たことがない人まで来なくなることにもなりかねません。
スタッフの対応が悪い
スタッフの対応は病院の印象を大きく左右します。
例えば先生の腕が同じくらいでもスタッフがニコニコしていて印象が良い病院と、スタッフに笑顔がなく愛想も良くない病院だったらどちらを選ぶでしょうか?
恐らくほとんどの人が前者を選ぶでしょう。
それくらいスタッフの対応は集患に関わるものです。もしスタッフの対応が悪ければ改善する必要があります。
リピーターが少ない
集患をするとき、新規の患者を増やすことに力を入れがちですが、一度来た患者にまた来てもらうようにすることも大切です。
新規の患者に来てもらうより、一度来た人のリピートを促す方が楽ですから、リピーター対策も忘れずに行うべきです。
もしリピーターが少ないようなら、なぜ再来院してもらえないのか原因を探った方が良いでしょう。
それを改善すればリピーターが増え、集患に困らなくて良くなるかもしれません。
新規顧客もリピーターも増やそう。集患できる病院にするための対処法7つ
集患できない原因が分かったらするべき対策も見えてきます。
そこで最後に集患できる病院にするための対処法を7つご紹介しましょう。
集患できるためのホームページを作る
ネットで病院を探す人が増えているからこそ、集患の入り口を増やすために医院のホームページを作りましょう。
ホームページで先生の実績、どんな治療をしているか、いつ診療しているかといった情報が分かれば患者さんも安心して来院することができます。
多くの人に見てもらえて情報がきちんと伝わるホームページを準備するなら病院のホームページ制作を行なっている会社にお願いするのがおすすめです。費用はかかりますが、一度作ればネットからの集患をしてくれる資産になります。
地域で健康に関するイベントを行う
医業には広告の規制があるので認知度を広げるには工夫が必要です。
病院が宣伝やPRをする方法はいくつかありますが、地域で健康に関するイベントを行うと集患の効果が期待できます。
例えば市の施設で高齢者向けの健康に関するイベントをしたり、学校に行って健康についての講演を行うのも良いでしょう。
こうして地域に積極的に顔を出して活動すれば認知度は上がりますし、地域のために頑張ってくれていると印象もアップするかもしれません。
人前で話すのが苦手という人は地域が発行している雑誌に寄稿しても良いでしょう。
便利な予約システムを導入する
特に都会にある病院はネットから簡単に予約できるシステムがあると集患に繋がります。
そこで忙しい方も診察を受けられるよう、予約システムを導入しましょう。
予約システムの導入には専門的な知識が必要なのでホームページ制作を依頼する会社に相談したり、システムを提供している会社に問い合わせしてみましょう。
患者が増える効果があるのはもちろん、これまで電話で予約を受け付けていた場合はスタッフの手間が減るというメリットもあります。
患者に寄り添って診察をする
多くの患者が来る医院にするためには患者に寄り添った診察をすることが何より大切です。
どれだけ認知を広げて集患できるようになっても診察の質が悪ければ「もう来るのはやめよう」と思われてしまいます。
そこで患者の話に耳を傾け、納得してもらえるように丁寧に話をすることを心がけましょう。
そうした診察を積み重ねることによって良い口コミが広がり、どんどん患者が増えていくでしょう。
スタッフの対応を良くする
スタッフの対応が悪い場合は一度スタッフを教育する機会を用意しましょう。患者に笑顔で接すること、気持ちの良い挨拶をすることなど基本的なことから教えることでスタッフの意識改革を促しましょう。
スタッフの対応が変われば患者の病院に対する印象も変わり、集患できる病院に変わるでしょう。
次の受診日の目安を伝える
次回も来院する必要がある患者には次の受診日の目安を伝えましょう。
もう一度来院する必要があっても症状が治まってきたから行かなくても良いかと思ってしまう患者もたまに居ますが、医師や受付のスタッフが次の受診日をしっかり伝えておけば再来院に繋がります。
些細な対策ではありますが、こうしたことを積み重ねることでリピーター対策ができます。
まとめ
病院は地域にとって必要な存在ですが、集患ができず収入が入ってこなければせっかく開業しても閉めなければいけなくなってしまいます。
そこで普通のお店と同じように病院でも患者の数を増やすための対策が必要です。
集患できていないと感じている方はまずはその原因を探り、それに対処法を考えましょう。
これまで患者が少なくても適切な対応をすれば集患できるようになります。