クリニックの建物は、思っている以上に見られています。
患者様だけでなく、地域の方々にも目に留まるものです。もちろん、印象が良い理由で見られているのでしたら、何にも問題はありません。
しかし「汚れている」という理由で見られていると、これはクリニックにとってデメリットになります。古い=設備が古いとなり「正しい診察をしてもらえない」という印象になってしまいます。
これらは、決して極端な意見ではなく、建物からクリニックの印象が決まるということです。
そこで今回は「患者様に優しい、スマートな外壁の塗り替え」をテーマに、クリニックならではの注意点や、実際の工事での工夫など、詳しくご紹介していきます。
なぜ外壁塗装が必要なのか
クリニックの印象を左右する外壁ですが、その他にも外壁塗装をする適切な理由があります。
建物の寿命を延ばす
建物は外壁を塗り替えることで強度をまします。
また、塗料によっては防錆、耐熱などさまざまな耐性があるので、用途によって選ぶことができます。
清潔な印象を保つ
新築のような美しさを保つことは不可能です。けれど、少しでも綺麗に保つことはできます。
経年劣化によるヒビ、雨が流れた後、こうした事例は壁の状態にもよりますが、外壁塗装を塗りかることで綺麗に再生させることができます。
患者様に安心感を与える
古い建物というのは、なぜか印象が悪くなってしまいます。これはクリニックだけのことではありませんが、サービス業である以上は患者様が通院しやすい建物にしておくことも不可欠です。
クリニックだから難しい外壁塗装
一般住宅と違い、クリニックの外壁塗装には特別な配慮が必要です。
患者様への配慮
毎日多くの患者様が来院される中での工事となるため、以下の点に特に注意が必要です。
- 騒音を最小限に
- 臭いへの対策
- 清潔な環境維持
- 安全な動線確保
気分のすぐれない患者様も来院されます。少しでも嫌な思いをしないように業者と相談して外壁塗装をしてもらう必要があります。
営業を止められない
休診にすれば工事はしやすくなりますが、それは現実的ではありません。 診療を続けながらの工事となるため、綿密な計画が必要です。
工事中には、建物をカバーで覆うため「休診かな?」と思われる可能性もあります。
そうならないように「営業中」という旗を出すことも検討しましょう。
成功のための3つのポイント
クリニックを営業状態のままで、少しでも安心した外壁塗装の修繕ができるように、下記のようなポイントを取り入れてください。
1. 適切な時期選び
- 比較的患者様の少ない時期
- 天候の安定している季節
- 地域の行事などと重ならない時期
短い工事期間で終わるように、季節と天候は確認が必要です。
この他にも、自身の診療科が繁忙期となる期間は避けることをオススメします。
また、近年の夏は異常気象ともいえるほどに暑いので、避けておきましょう。塗料への影響もありますが、何より業者の熱中症が心配されます。クリニックですから対応はできますが、作業が止まってしまうことが考えられるからです。
近隣の住民の方々においても「いつまで工事してるの?」なんて、不安を抱くようになります。地域の方の応援なくしては、クリニックは続けられません。
さまざまな観点から時期を選ぶようにしましょう。具体的に分からないときには、外壁塗装の経験がある医師に相談してみることで経験からのアドバイスをもらうことができます。
2. 段階的な施工計画
診療に影響が出ないよう、エリアを区切って工事を進めます。
- 待合室周りは診療時間外に
- 駐車場周りは休診日に
- 裏面から順に進めていく
作業する際に、駐車場の一部を使用することも考えられます。患者様に迷惑にならない計画を業者と考えてください。
また、可能な限り患者様との接点が少ない状況で進められるように要望を伝えておきましょう。
3. 最適な塗料選び
クリニックだからこそ、塗料選びは慎重になります。
特に臭いについては、しばらく残ることが考えられます。待合室で気分が悪くなってしまうようでは、クリニックの印象に関わります。
サンプルを見せてもらい確認するようにしましょう。
- 抗菌効果のある塗料
- 耐久性の高い素材
- 臭気の少ないタイプ
- メンテナンスのしやすさ
工事中の具体的な対策
とにかく、患者様、近隣の住民の方々に迷惑とならないように注意が必要です。
また、業者の対応で嫌な思いをしたというケースも少なくありません。打ち合わせの段階から、安全と環境への配慮については繰り返し伝えるようにしましょう。
安全確保
- 仮設足場の完全養生
- 警備員の配置
- 案内看板の設置
- 夜間照明の確保
安全に関しては、少しでも疑問に思ったら業者に確認するようにしましょう。日常の業務をしながら、工事が気になっていては診察や検査に影響が出ます。
安全は安心です。ご自身の不安も解消しておきましょう。
環境への配慮
- 粉じん対策
- 騒音対策
- 臭気対策
- 駐車スペースの確保
クリニックの立地条件にもよりますが、周りには住んでいらっしゃる方や仕事をしている方々が多くいらっしゃいます。
苦情が出ることがないように、従分な対応をしてもらいましょう。
費用対効果を考える
外壁塗装は決して安い投資ではありません。
だからこそ、クリニックが得られる効果を理解しておく必要があります。
- メンテナンス費用の削減
- クリニックの印象アップ
- 建物の長寿命化
- 光熱費の節約
簡単に建て直すことはできませんし、リニューアルも難しいですから、本来なら外壁塗装は計画的に繰り返し行うことを考えて費用を考えると、先々の失敗がありません。
こうした長期的な計画を一緒に考えられるような業者を選ぶことをオススメします。
施工業者選びのコツ
ここまでご紹介したことは、良い業者に依頼できるかで決まるといっても過言ではありません。
ですから、ここだけは人任せにしてはいけません。必ず、ご自身の目で確認して、信頼できる人に相談することが必要なのです。
その際に、下記のようなチェックポイントを把握しておきましょう。
チェックポイント
- 医療施設での施工実績
- 段階的な施工の経験
- 丁寧な説明
- アフターフォロー体制
- 適切な見積もり
業者の経験と実績は必ずチェックしてください。
分かりやすい言葉で丁寧に説明してくれることが基本です。
要望をしっかり伝える
- 診療への影響を最小限に
- 患者様への配慮
- 工期について
- 使用する塗料の種類
業者によっては、自分の利益を優先するところも少なくありません。詐欺などのケースを見ても外壁塗装で失敗したという方は多くいらっしゃいます。
不安が残るときには、必ず信頼できる医師や専門家に相談をしてください。
まとめ
クリニックの外壁塗装は、 一般住宅とは異なり考えるべきポイントがいつくもあります。
だからといって、おろそかにしていると、建物はどんどん経年劣化してしまうから別の問題を抱えるようになります。
だからこそ、適切な計画と準備があれば、 診療を続けながらでも患者様に優しくスムーズに進めることができるのです。。
最も大切なポイントはこちらです。
- 患者様への配慮
- 計画的な施工
- 適切な業者選び
これらのポイントを押さえることで、 開業から年数が経ったクリニックあっても好印象が持たれ、費用対効果以上の結果を得る可能性があるのです。