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【2020年】今後の介護施設の考察と建設事情について

【2020年】今後の介護施設の考察と建設事情について

高齢化が進むにつれて福祉介護施設が増えていく中で、その建設費用や介護福祉士の仕事について考えていきます。

 日本の総人口・・・2019年では1億2632万人(前年比27万人減少)に対して高齢者の総人口は3588万人(32万人増加)と高齢化率は28.2%となりました。

2050年には日本の総人口が(推定値)9708万人・高齢者の総人口が(推定値)3768万人・高齢化率は30%を超えると言われています。
共に、要介護(要支援)の高齢者は今後も急速に増加することが見込まれています。

介護の先進国であるデンマーク・オランダ・スエーデンでは地域に根差した介護のプロが活躍しています。特にスエーデンでは「寝たきりゼロ」社会だとは驚きました。
40人ほどの施設に暮らす8割以上が認知症を患っているにもかかわらず、寝たきりになっている老人がいないと言うのです。毎朝自力で起き上がれない人も必ずスタッフが手伝って車椅子に乗せて食堂で一緒に食事を楽しみます。

もちろんパジャマからきれいな服に着替えも手伝い、パジャマ姿でうろうろしている高齢者はいません。

 日本の後期高齢者が集う施設に比べるとずっと穏やかで明るい雰囲気のように思い浮かびます。そして何よりも本人の意思が一番に尊重されています。

散歩に出るのも普通は誰かが付き添いますが、どうしても一人で出たい時には家族の同意のもとにGPS機能付きの携帯を持たせて出かけるのを許可するのです。ベッドに縛り付けることもせず、アルコールを飲むのも健康上の理由が無い限り許可する。など最後まで人生を楽しめるようにしています。

介護の仕事は将来的に長く需要が見込める成長産業として注目されています。今後国家資格である、介護福祉士は介護の専門家として活躍の場は広がり、多くの人達から頼りにされる仕事になっていくでしょう。

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目次

 介護の仕事についてまとめてみました


相談・援助・調整の仕事

生活相談員・介護支援専門員・社会福祉士など

医療・看護・リハビリテーションの仕事

看護師・理学療法士・作業療法士・音楽療法士など

栄養・調理の仕事

栄養士・管理栄養士・調理員など

介護の仕事のやりがいについて考えてみましょう

みんなで希望をもって考える仕事であり、みんなの期待に応える仕事であり、みんなに感謝される仕事です。
さらに挑戦した成果が形となり感動を体験できる仕事であり、みんなに感激される仕事です。また、まだまだ可能性が秘めれれている仕事であり、さらに研究開発が進んでいく分野の仕事なのです。

特別養老老人ホームの入居待ちをしている高齢者も多数存在するのが日本の現状です。
誰もが年を取り、場合によっては介護が必要な状態になりえます。他人事ではなく、高齢者に対する理解がより深まるといいですね。

高齢者福祉施設について考えてみました。

クリニックサポート

安全性はもちろん、機能的でスタッフが働きやすい環境、入居者が心地よくストレスフリーに過ごせる快適空間が必要です。
見守れるレイアウトが大切な機能になります。スタッフコーナーと食堂、エレベーター、階段などの位置関係を十分に計算することが必要です。

高齢者はわずか5mmの段差でもつまずきの原因になる為バリアフリーとし、一目でわかるピクトサイン(トイレマークなどの視覚記号)の採用、建具の取っ手や水道レバーは小さな力で動く形状にするなど使う高齢者の目線で考えます。

立地や周辺環境を調査して、効率よく光を取り入れる。1階は庭や菜園を作り、車椅子でも出られるように配慮しましょう。

食堂は気分を明るくさせ、会話を弾ませるよう、くつろげる空間づくりをする必要があります。

施設数の増加と今後の展望

サービス付き高齢者向け住宅(民間事業者が設立・運営する賃貸住宅)
「サ高住」や「サ付」とも呼ばれるこの施設は要介護者が中心の有料老人ホームとは違い、主に自立や軽度の要介護者を受け入れています。

建物はバリヤフーであることが必須条件になっているため、段差がないフラットな造りであったり、スロープや手すりが付いていたりする。
サービス内容は主に生活支援や安否確認になる。日中は生活相談員が常駐している。
ただし、介護が必要になった時は在宅介護と同様に訪問介護など、外部の介護サービスを利用することになります。

有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の設立にかかる費用

パース

有料老人ホームであればバリヤフー化が必須になります。
サービス付き高齢者向け住宅であれば床面積が25平方メートル以上トイレ・洗面設備などの設置などの項目も含まれます。

参考に、定員20人程度の施設にかかる費用は約3億円⁉︎
住宅型老人ホームで20部屋の居室を有し、土地面積250坪(建物延床面積
約300坪)の場合
   土地購入費・・・1億円(坪40万円)
   建設費  ・・・2億1000万円(坪70万円)
   設備・備品・・・1500万円
   営業・販売費・・・200万円(パンフレット、ホームページ、広告など)
   求人費・・・300万円
   合計  ・・・約3億3000万円

そこで、国の補助金・助成金についてまとめてみました

住まいの安全確保を目指して介護については施設から在宅へという方針を掲げている為、介護付き有料老人ホームは補助金・助成金の対象にはなりません。
阪神淡路大震災・東日本大震災の教訓を踏まえて、介護施設も耐震化対策の基準を満たすには、一般的なマンションやアパートなどの賃貸住宅より建設コストがかさむのは避けられません。

有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の開業資金調達について

新規参入で介護施設を開設する時は会社を設立するのが一般的です。その為には定款作成や登記する際にかかる法定費用が必ず必要になります。(代行業者に依頼すれば経費を削減することもできます)

日本政策金融公庫は開業支援を積極的に行っている政府系の金融機関です。
「新創業融資制度」を利用すれば無担保無保証、連帯保証人の署名不要で最大3000万円を借りることができます。申し込みしてから1ヵ月ほどで融資が実行されますが金利が少し高くなるのがデメリットです。

独立行政法人福祉医療機構(WAM)が民間の福祉活動に対する助成金と融資を行っています。

他にも、公的融資は各都道府県や市町村などの自治体によって実施されているものもあります。

各銀行が、高齢者施設サポートローンや介護施設提携ローンなど、有料老人ホーム向けの融資を行っています。
サービス付き高齢者向け住宅の場合は不動産取得税優遇、固定資産税優遇などの優遇措置があります。建設や設立に対する補助金や助成金も受けられます。

国や地方公共団体などから建設費に対する助成金を受けている場合は、要件を満たすことで最大5年間、固定資産税の軽減措置が受けられます。
(軽減税率は各市町村によって異なる。最大83%から50%の税率になる。)

耐震基準について

昭和56年以降に建設されている介護施設は新耐震基準に対応しています。それ以前に建設された病院や独身寮などをリフォームして介護施設にした場合は耐震化を見直す必要があります。

居抜き物件の方が、新築よりもコストを削減できますが介護施設は耐震の基準が厳しくなります。その為、助成金がもらえないような問題も発生します。

Is値という耐震基準で助成金がきまるのですが、通常は0.6でも病院や学校では0.7、地震の起きやすい静岡県では0.75などの高めの基準値が定められています。

IS値が0.6では最大震度6強の地震であっても建物が倒壊せず、十分に逃げ出せる耐震性です。

耐震基準を満たし安全・安心に又、最後まで人生を楽しめるような介護施設造りが今後の高齢化社会を支えて行く大きな課題といえるでしょう。

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