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【クリニック経営者必見】決算書の理解しておくべき3つの理由

確定申告が終わり一息ついているクリニック経営者様もいらっしゃるのではないでしょうか?

すでに医療法人化され、これから決算月を迎えるという経営者様もいらっしゃると思います。

実際、決算書を作成するのは会計事務所など、第三者によるケースがほとんどだと思います。作成して提出すれば、それで良しと思っているクリニック経営者様がいらっしゃったら、それは危険です。

今後、ご自身が目標とされる経営計画があるのなら、決算書の見方、そこから戦略を考えられるようになることは必須です。

今回は、決算書の必要性、決算書を把握しておくことで得られるメリットをご紹介します。

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目次

スタッフ任せにしていませんか?

クリニックを経営しているからといっても、一から決算書を作成している経営者様はいません。日々の売上、備品の受注・発注などはスタッフが確認して、帳簿に記帳していきます。

スタッフ任せにしていませんか?というのは、こういうことではなく、その後、報告された内容を確認していますか?ということです。

大規模な病院とは違い、スタッフとは毎日のように顔を合わせます。さらに、大事な業務となれば信頼できるスタッフに任せることがほとんどでしょう。

そうなれば、確認をする必要はないと任せてしまうのではないでしょうか?

この流れを悪いとはいいませんが、もう一歩踏み込んで欲しいのです。

・信頼して任せる

・毎月報告してもらう

・目立つ変化があれば、報告をしてもらう

・翌月もお願いする

このように「毎月確認するよ」、「一緒に頑張ってほしい」という意思表示をして欲しいのです。

スタッフが「厳しい倹約家」と思うと、信頼されていない、やりづらいと思われるので、あくまでも「一緒に経営を考えて欲しい」というスタンスを忘れないでください。

また、こちらからの要望ばかりを伝えるのではなく、スタッフからも要望が言えるような職場作りをしていきましょう。

業務改善、より良い職場作りのために必要なことは、スタッフの方がよく知っていることもあります。

決算書のためにスタッフ任せにしないことを目的にしていますが、職場環境、人間関係にも一役買っているので、積極的に関わりを持つようにしてください。

決算書で分かる経営状態

決算書は一年に一度ですが、経営状態を把握することができます。

日頃、目に止まるのは集患数、日々の売上であり、収支のバランスを見ることはあまりないという経営者様もいらっしゃると思います。

決算書では、クリニックでのお金の流れを把握することができます。

・売上

・医薬品、衛生品などの支払い

・融資の返済

・減価償却

・スタッフの給与と賞与

様々な項目においてリアルな数字が出ます。返済が順調に進んでいれば、黒字経営になります。逆に返済が順調でない時には、何かしら原因があります。この原因を見つけるのにも決算書が役に立ちます。

ただ税務署への申告だと思われがちですが、クリニックで何があったのか、どう対処したのか、お金がどう流れているのかが分かるようになります。そのためには、ある程度経理の知識を必要とします。ご自身で学ぶことができますし、会計士、税理士に聞きながら覚えていくのもいいでしょう。

一年に一度の作成で、ここまでクリニックのことが分かるのですから「知らない」で通してしまうのは、もったいないです。 

経理の流れが分かると得すること

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クリニックでのお金の流れが分かり始めると、これまで手探りだったクリニック経営も楽しくなってきます。ご自身でお金を動かしている実感は非常に嬉しいものです。

ここでは、こうした経理の流れが分かることでのメリットをご紹介します。

現状から経営計画ができる

お金の流れが分かると、目先の数字だけを追うことがなくなります。

開業時から数年は、初期投資の完済が目標になります。そのためには返済計画にそって返していくのが基本となります。

ここで、お金の流れ、収支のバランスが分かっていると返済計画を前倒しすることも可能です。分かりやすいところでは、経費の削除、医薬品の購入単価の見直しです。こうした積み重ねが返済に当てるお金を増やすことができます。

返済計画のゴールが近くなれば、クリニックの今後を考える経営計画も立てやすくなります。

また、クリニックの場合、一年を通して安定した売上を上げるのは難しいです。診療科によって繁忙期と閑散期があるので、それぞれに売上目標を決めるなど柔軟な対応ができるようになります。 

融資に強くなる

医師は、開業時、継承時など融資を断られることは、ほとんどないといわれています。

理由としては、開業してしまえば、安定して売上を上げることができ、返済も順調にされることが期待できるからだといわれています。

しかし、融資して欲しい金額を満額借りられるかは、決算書を把握しているかどうかで決まります。

融資の相談には決算書が必要になります。持参する決算書を見せて、銀行に質問されることに答えられるかで、信頼できるクリニックなのかを見極められます。

決算書の説明ができないのは「クリニック経営を他人任せにしている」と思われ、満額の融資を躊躇することが考えられます。

融資に強くなれば、将来のクリニック経営も安泰です。

職場の改善点が分かる

決算書は、クリニック全体のお金の使い方が分かります。

随所で使うお金は必要だから使っているのですが、正しい使い方だったかの判断は必要です。

まずは、ご自身の判断で気になるお金の流れを確認しましょう。その上で、一度スタッフに話を聞いてください。人数が少ない職場では独断は命取りです。人間関係が崩れるきっかけになります。

使用する備品が変われば、勝手が変わるので嫌がるスタッフもいます。こうしたことを踏まえながら、どのように経費を削減するのか、作業手順の見直しなどを考えてみましょう。

居心地の良さが成長を止めることがあるので、決算書のタイミング以外でもできたら理想的です。

どこまで理解できていますか?

決算書を見て、ご自身がどこまで理解できているのか確認してみましょう。

得意なこと、不得意なことが分かれば、ご自身の課題も分かります。

財政状況をいつ確認していますか?

ここまで決算書は一年に一度とお話してきましたが、月に一度、週に一度と細かく確認していますか?

実は、細かく確認することで早めの軌道修正ができます。一年に一度だと改善点の金額も大きくなりますが、月、週のいずれかで確認ができたら、少額で修正ができるので被害が小さくなります。

社保・国保からの診療報酬は遅れて入ってきますが、請求書を作成するタイミングで計上するようにすれば、問題はありません(法人は発生主義です)。

できる限り、こまめに確認しましょう。

会計ルールは分かりますか?

先述のように、売上を計上するタイミング、売掛、買掛の処理方法など、会計にはルールがあります。

このルールを知らないと、お金の流れを聞いてもイマイチ理解ができません。お金の一連の流れ、バランスシートの見方は早い段階で習得してください。

在庫管理できていますか?

医薬品、備品、衛生品など、クリニックには在庫が必要です。

在庫の管理は徹底して行い、動きのない医薬品は有効期限内であれば返品の相談ができます。

可能であれば毎月が理想的です。こちらも、こまめに把握して不良在庫になる前に処理するようにしていきましょう。

まとめ

パース

決算書を理解しておくメリットについてご紹介しました。

診察、治療だけに集中していればよかった勤務医時代と大きく違いを感じるのは、決算書の時期ではないでしょうか?

お金の使い方、流れなど、経験のないことは人に任せがちですが、それではやはり、長くクリニック経営することは困難になります。

少しずつでもお金について勉強をしていき、ご自身で把握できるようになりましょう。

そこから、職場環境を整えたり、人間関係を円滑にするきっかけにもなるので、ぜひ取り組んでください。

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